国立能楽堂3役養成事業


昭和58年に開場した国立能楽堂は、翌昭和59より、能楽(三役)の伝承者を養成するための研修を始めました。令和3年現在、第一期から第九期まで計29名の研修修了生を輩出しています。
硯修会主催の大日方寛、山本泰太郎、竹市学は、平成2年から平成8年まで、国立能楽堂の第三期能楽(三役)研修生として共に研鑽を積んだ仲間です(山本泰太郎は平成5年まで聴講生として在籍)。

ここでは、国立能楽堂養成研修について、Q&A方式でご紹介いたします。


●どのような人が研修生になるのでしょうか?

国立能楽堂養成研修の最大の特徴は、能楽の家に生まれたわけではない一般家庭の若者が、未経験の状態でも一から学んでプロの能楽師になることができるという点にあります。研修生になる前に能楽の稽古をしていたという人もいますが、そうでない人も数多くいます。


●受講料はいくらでしょうか?

受講料は無料です。伝統芸能奨励費など、研修生を支援する制度も整っています。


●「○○方になりたい!」といった希望は通るのでしょうか?

期ごとに、募集している役方・流儀が決められています。選考試験に合格した人は、ある一定の期間、募集で告知されたすべての役方・流儀の稽古を受けます。その後行われる適性審査に合格すると正式な研修生となり、専攻の役方・流儀を一つに決めます。


●実際にどのような稽古をするのでしょうか?

自分の専門の稽古はもちろん、プロになるために必要な他の役方の稽古もあります。例えば、ワキ方を専攻する場合、ワキの稽古のほかに、謡・笛・小鼓・大鼓・太鼓・座学などの稽古があります。専門外の稽古を受けることによって、研修終了後にプロとして活動するための知識を得ることができます。いずれの稽古も、能楽界の第一線で活躍している先生方から、直接指導を受けることができます。


●研修生は毎年募集しているのでしょうか?

毎年募集があるわけではなく、数年おきに募集を行っています。
詳しくは国立能楽堂のホームページをご覧ください。
あるいは、国立能楽堂養成係(電話03-3423-1483)までお問い合わせください。